ホーム > 文化・スポーツ・観光 > 歴史 > メールマガジン「あおもり歴史トリビア」 > 「あおもり歴史トリビア」第15号(2012年7月13日配信)
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更新日:2015年6月1日
初めまして。私は、市史編さん室の事務を担当している葛西です。
さて、毎日の事務仕事に追われる中、いろいろな問い合わせがあります。今日は、その中のひとつを紹介したいと思います。
編さん室に異動したばかりの頃、図書館で『青森市史』第1巻教育編(昭和29年青森市)を閲覧された県外のかたから、口絵写真の記念碑「明治天皇臨御之校の碑」(こちらの石碑の紹介は、次回にします)、「明治天皇御渡海記念碑」を訪ねてみたいので、現在の所在を教えてほしいとの問い合わせがありました。
私は、青森市に何十年も住んでいながら、問い合わせの記念碑について、まったく分からず、愕然(がくぜん)としてしまいました。
編さん室にある資料を調べていくと、「明治天皇御渡海記念碑」は、『目で見る青森の歴史』(昭和44年青森市)に「聖徳(せいとく)公園」の写真があり、この公園内に同じ記念碑が写っているではありませんか!
「戦前の聖徳公園」(青森市発行『目で見る青森の歴史』より)
「閑院宮殿下をお迎え奉り関係者一同撮影」(青森市発行『目で見る青森の歴史』より)
その写真の説明によると「聖徳公園は、明治天皇が明治9年、同14年に東北及び北海道地方の産業開発等の視察に際して、この青森埠頭から渡海されたことにより、ここが本市の最も由緒深き遺跡であるので、記念碑を建て保存しようと、『建設会』を組織し、一般市民から建設費の募金をはじめ、昭和5年8月に起工し、同年10月末、竣工した。昭和6年6月に管理の万全を期するため、『建設会』から青森市に寄付移管の申し出があり、昭和6年7月16日開園式を挙行した。その後、聖徳公園は、何度か移転した。」とのことです。
碑の除幕式は、昭和5年、明治節(明治天皇誕生日)にあたる11月3日に行われました。また、「景仰聖徳」と閑院宮(かんいんのみや)様による題字があり、側面にライオンのような頭像が埋め込まれていて、ヨーロッパ風の印象的な記念碑です。
「景仰聖徳」の題字
ライオンのような頭像
聖徳公園には、いろいろな碑があり、「海の記念日発祥の地」という碑も建っています。そういえば7月16日(月曜日)は、「海の日」でしたね。
「海の記念日発祥の地」の碑
明治天皇が乗った明治丸の主錨を複製したもの
明日からの三連休、ベイエリアでは、「海の日」関連イベントが開催されます。八甲田丸で「港フェスタ(詩のボクシングなど)」、青い海公園で「安潟みなとまつり(花火大会など)」等イベント満載ですので、この機会に「聖徳公園(青い海公園の東隣り)」に足を運んで、記念碑を探してみてはいかがでしょうか?
この情報が少しでもお役に立てたら嬉しいです。
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